■平屋建の場合若しくは2階建ての部分における2階の柱の場合
(算定式) N=A1×B1-L
N: 表1に規定するNの値
A1: 当該柱の両側における軸組の倍率の差(片側のみ軸組が取り付く場合には当該軸組の倍率)の数値。ただし、筋かいを設けた軸組の場合には、【別記】の補正を加えたものとする。
B1: 周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果 を表す係数で、0.5(出隅の柱においては、0.8)とする。
L: 鉛直荷重による押さえの効果を表す係数で、0.6(出隅の柱においては、0.4)とする。
■2階建の部分における1階の柱の場合
(算定式) N=A1×B1+A2×B2-L
N: 表1に規定するNの値
A1: 当該柱の両側における軸組の倍率の差(片側のみ軸組が取り付く場合には当該軸組の倍率)の数値。ただし、筋かいを設けた軸組の場合には、【別 記】の補正を加えたものとする。
B1: 周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果 を表す係数で、0.5(出隅の柱においては、0.8)とする。
A2: 当該柱に連続する2階柱の両側における軸組の倍率の差(片側のみ軸組が取り付く場合には当該軸組の倍率)の数値。ただし、筋かいを設けた軸組の場合には、【別 記】の補正を加えたものとする。(当該2階柱の引抜き力が他の柱等により下階に伝達され得る場合には、0とする。)
B2: 2階の周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果 を表す係数で、0.5(2階部分の出隅の柱においては、0.8)とする。
L: 鉛直荷重による押さえの効果を表す係数で、1.6(出隅の柱においては、1.0)とする。
■表1 接合部の仕様(建設省告示第1460号表三に対応)
Nの値 | 告示表三 | 必要耐力(kN) | 金物等(これらと同等の接合方法を含む) |
---|---|---|---|
0.0以下 | い | 0.0 | 短ほぞ差し又はかすがい打 |
0.65以下 | ろ | 3.4 | 長ほぞ差し込み栓打又はL字形かど金物 |
1.0以下 | は | 5.1 | T字形かど金物又は山形プレート金物 |
1.4以下 | に | 7.5 | 羽子板ボルトφ12mm又は短冊金物 |
1.6以下 | ほ | 8.5 | 羽子板ボルトφ12mm又は短冊金物(共に長さ50mm径4.5mmのスクリュー釘併用) |
1.8以下 | へ | 10.0 | 10kN引き寄せ金物 |
2.8以下 | と | 15.0 | 15kN引き寄せ金物 |
3.7以下 | ち | 20.0 | 20kN引き寄せ金物 |
4.7以下 | り | 25.0 | 25kN引き寄せ金物 |
5.6以下 | ぬ | 30.0 | 15kN引き寄せ金物×2枚 |
【別記】 筋かいの補正値
1.筋かいが片側から取り付く柱
筋かいの種類 | 取り付く位置 | 備考 | |
---|---|---|---|
柱頭部 |
柱脚部 |
||
15mm以上×90mm以上の木材または9φ以上の鉄筋 | 0.0 | 0.0 | たすき筋かいの場合には、0とする。 |
30以上×90以上の木材 | 0.5 | -0.5 | |
45以上×90以上の木材 | 0.5 | -0.5 | |
390以上×90以上の木材 | 2.0 | -2.0 |
2.筋かいが両側から取り付く柱
a)両側が片筋かいの場合
他方の筋かい | 一方の筋かい | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|
15以上×90以上の木材または9φ以上の鉄筋 | 30以上×90以上の木材 | 45以上×90以上の木材 | 90以上×90以上の木材 | ||
15以上×90以上の木材または9φ以上の鉄筋 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 | 両筋かいがともに柱脚部に取り付く場合には、加算する数値を0とする。 |
30以上×90以上の木材 | 0.5 | 1.0 | 1.0 | 2.5 | |
45以上×90以上の木材 | 0.5 | 1.0 | 1.0 | 2.5 | |
90以上×90以上の木材 | 2.0 | 2.5 | 2.5 | 4.0 |
b)一方がたすき筋かい、他方が片筋かいの場合
たすき筋かい | 片筋かい | |||
---|---|---|---|---|
15以上×90以上の木材または9φ以上の鉄筋 | 30以上×90以上の木材 | 45以上×90以上の木材 | 90以上×90以上の木材 | |
15以上×90以上の木材または9φ以上の鉄筋 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 |
30以上×90以上の木材 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 |
45以上×90以上の木材 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 |
90以上×90以上の木材 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 |
c)両側がたすき筋かいの場合
加算しない