建物の規模(階数、延べ面積、高さ、軒の高さ)により、構造設計に要求される確認事項が異なります。
平成12年4月1日に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」いわゆる、「品確法」が公布されました。この法律の柱となる「住宅性能表示制度」は、新築住宅の性能を共通 の基準(等級による表示)で示すことにより、住宅取得者に対して性能に関する情報を提供するしくみです。 表示すべき事項は、10区分に分かれています。「1.構造の安定」については各等級別 に細かい評価基準が定められており、従来の木造住宅設計に比べ、より多くの検討項目が要求されています。
■「構造の安定」の等級とその性能レベル
項目 | 想定される性能レベル | |||
---|---|---|---|---|
等級1 | 等級2 | 等級3 | ||
耐震 | 倒壊・崩壊 | 数百年に一度発生する地震に対して倒壊・崩壊しない程度 | 等級1の1.25倍 | 等級1の1.5倍 |
損傷 | 数十年に一度発生する地震に対して損傷しない程度 | 等級1の1.25倍 | 等級1の1.5倍 | |
耐風 | 倒壊・崩壊 | 500年に一度発生する暴風に対して倒壊・崩壊しない程度 | 等級1の1.2倍 | - |
損傷 | 50年に一度発生する暴風に対して損傷しない程度 | 等級1の1.2倍 | - | |
耐積雪 多雪区域のみ |
倒壊・崩壊 | 500年に一度発生する積雪に対して倒壊・崩壊しない程度 | 等級1の1.2倍 | - |
損傷 | 50年に一度発生する積雪に対して損傷しない程度 | 等級1の1.2倍 | - |
数百年に一度発生する地震:基準法大地震レベル(標準せん断力係数:Co=1.0)
→東京では震度6強から震度7程度
数十年に一度発生する地震:基準法中地震レベル(標準せん断力係数:Co=0.2)
→東京では震度5強程度
500年に一度発生する暴風:基準法レベルの1.6倍
50年に一度発生する暴風:基準法レベル
500年に一度発生する積雪:基準法レベルの1.4倍
50年に一度発生する積雪:基準法レベル